シャルロッテと羊飼い

一日も 何もなかった日 なんてなかったよ

そうだリトルワールド行こう 2日目【1】

旅は寝不足しがちなものだけど、かなり早く寝てぐっすりたっぷり睡眠をとれましたので、この日は目覚ましの1時間前に起きてしまい化粧を始めるという余裕っぷり。旅といえばいつも夜寝なさすぎて朝起きるの苦痛なわたしが。彼が起きる前にお化粧済ましちゃお☆なんて、なかなかどうしてデキる女であります。

 

きれいに晴れました。高鳴る胸と腹の虫を抑えつつ出発し、多少の渋滞に飲まれながら小さな世界を目指します。山道上り坂一本道だから混むのね。でも車内では『そうだレキシーランド行こう/レキシ』が流れていましたので全然苦痛には感じませんでした。そして数々の無料臨時駐車場を完膚無きまでに無視し、金にものを言わせて一番近い駐車場に停めました。だってあんな坂道、着くまでに汗だくになるよ、絶対。

 

着いて驚きました。長蛇の列!記憶の曖昧さゆえに完全にナメてた。リトルワールドさんごめん!結構人気なんですね・・・!人が苦手なわたしは普段なら2秒後には「かえろ」が出るはずなのですが、この日は心の中で「ディズニーよりマシ、ユニバよりマシ・・・」と唱えながら、子供のTシャツにプリントされた英語を訳しつつ行列を耐え抜きました。

長い長い行列の先には思い出の地。いざ行かん、リトルワールド!

 

入った瞬間ジプニーが目に入りました。一度妹とセブに行ったときに写真を撮りまくったかわいいバス。まさか日本で見られる(乗れる)とは・・・

そしていきなり登場する沖縄の家。幼少時の記憶が舞い戻ります。うわあなんか懐かしい!見たこと、あるかも!お隣はアイヌの家だっただろうか、そんな感じでつらつらと異文化の建物が次々建ってます。その地の軽食やお土産が売っていたり、民族衣装が着られるところもあります。そうだ、こんなだったリトルワールド。懐かしい、そして何より、歩くだけで楽しい!次々雰囲気が変わり、本当にプチ世界旅行気分です。

 

まずは的当てゲームをしました。的に矢が当たったらインディアンの頭につけるような羽飾りをもらえるのです。にいが1本目、弓を構えて矢を打つと、矢は風に流され横に逸れてしまいました。そして2本目を構え、風を読んでいるところを写真に写している時にわたしは大変なものを目の当たりにしてしまいました。

「しゃくとりさん おる・・・」

にいが弓矢を構えている、その目の前の柵にしゃくとり虫がいたのです!虫が超絶に苦手なわたし、微妙に(うわあしゃくとり虫って本当にこんなんして歩くんや・・・)としゃくとり虫を初めて見た感動も交えつつ、血の気が引きました。そして即座に周りの柵も見回してみると・・・

「うわ、しゃくとりさん めっちゃおる・・・」

まさかのしゃくとり虫、点在です。結構な数のお出ましです。どうしてみんな平気な顔で弓を放っているのかわかりません。先住民なんでしょうか。

そんなわけでわたしが打つ予定だった矢もにいに託し、にいの的当てとしゃくとりさんを交互に見、打ち終わったなりから「次いこう!」とにいを引っ張って足早に立ち去りました。後方でそわそわしているわたしが気になったのが原因かどうかはわかりませんが、にいの結果は惨敗でございました。

 

それからというもの、こと木の下を通ったりベンチに座ろうもんならしゃくとりさんが気になってしょうがないわたし。完全に虫モードです。にいはわたしのしゃくとりチェックを受けながらリトルワールドを巡るという、非常にめんどくさい羽目になりました。というわけで、わたしのリトルワールドの思い出の3分の1はしゃくとり避けです。

 

でっかい鉄板で焼くお肉を豪快に挟んだハンバーガーを食べ、ガラナという謎のジュースを飲み、しゃくとりさんをよけながら辿り着いた先は高原でした。ここで衣装着てみよう!ということになり、にいはペルーのポンチョ、わたしはメキシコのドレスを選びました。というより、お顔のほりが深いにいは物っ凄くポンチョが似合いそうだったので、絶対これにして!どうしても!とお願いして着てもらったのですが・・・

衣装チェンジして外に出てびっくり、ペルー人がそこにいたのです。

もうね似合いすぎ。もうなんか申し分ないよ。何パンフルート首から下げちゃってるの?なんなのその微妙におしゃれな麦わら帽は?ねえ、あなた本当に日本人なの?わたし、実はペルーの方とお付き合いしてたとか、そんなんないよね?もう抱腹絶倒です。せっかくわたし念願のロングドレス着てお花がもさもさ付いた帽子かぶってかわいい格好してるはずなのに、似合いすぎて現地人の様なオーラを放っているあなたの隣りではオマケでしかないよ!しかも本人も「おれめっちゃ似合う、ペロリアンかもしれん・・・」とか言い出す始末。ってかロリアンって何だよ!!!!!

 

そんなわけでにいのもう一つの国籍が発覚しつつも、次の国へ向かいました。わたしはというと、まだ午前中だったにもかかわらず、「今日イチ面白いヤツ出たし、もう帰っても満足」とか言いながら相当の時間笑い続けていました。取れ高は十分なんですが、旅はまだまだ続きます。

 

【2】へつづきます。